冷静と物欲の間で

ガジェット好きな私の静かな生活

USBケーブルで音は変わるのか

オーディオグレードのUSBケーブルというものがある事を最近知った。

昨年購入したMOTU M2に付属するUSBケーブルは、片方のプラグがType-Cでもう片方がType-Aというタイプ。Type-CプラグはM2に挿しているのだが、Type-Aプラグの方は今持っているMacBook AirにUSB-Aポートがないので直挿しが出来ず、代わりに外付けディスプレイとして使っているDell U2720QMのUSB-Aポートを介して接続している。いつかはType-C to CのUSBケーブルで直挿しをと考えていたところへ、オーディオグレードと聞いて俄然興味が湧いて来た。

しかし、このケーブルが通すのは電源とデジタル信号。「デジタル信号は1か0かの世界なのでアナログと違ってケーブルを変えても音は変わらない」という話はよく聞くが、本当にそうだろうか?元は同じでも、伝送のプロセスで信号の一部にエラーというか取りこぼしのような事が起こって、正常な伝送がやりきれていないという事はないだろうか?詳しい事はよく知らないが、アナログにしてもデジタルにしても、電気信号という形で伝送される以上は線材の種類とか構造などで影響を受ける事はあると思うのだが。それを検証するためにもオーディオグレードのUSBケーブルを1本買ってみて、付属品ケーブルと比較してみる事にした。

ネットで物色していると、これもピンキリで1本ウン万円もするのもあるんだな。さすがにケーブル1本にそこまでお金はかけられない。それに、これは僕の持論だが、この手のものは5,000円程度の予算をかければ必要にして充分な品質が確保出来ると思うし、それ以上はどれだけお金をかけてもそれだけの出費に見合うような効果は得られないのでは?と思うのだ。そんな訳で5,000円前後の価格帯にターゲットを絞って探したところ、オヤイデ電気のd+ USB classBが価格も狙い目だし何より個人的に信頼しているメーカーなので、その中のType-C to C 1mを買ってみる事にした。オヤイデ電気((株)小柳出電気商会)といえば、古くからオーディオケーブルとか電源ケーブルなどを出しているメーカーで、30年ほど前にここで購入した電源タップOCB-1は今も現役で使っている。ホームセンターで売っているようなタップから差し替えた時の衝撃は忘れられない。

d+ USB classB Type-Cパッケージ

d+ USB classB Type-Cパッケージ

d+ USB classB Type-C to C

箱から出したところ。ケーブルは柔らかく取り回しがしやすい。

d+ USB classB Type-C to Cの仕様

  • ケーブル :USB2.0(HI-SPEED)
  • 導  体 :高純度銀メッキOFC(無酸素銅)
  • 導体サイズ:23AWG / 30AWG
  • 絶 縁 体:ポリプロピレン / ポリエチレン
  • シールド :90%編組+アルミマイラー
  • 外  装 :PVC
  • ネクター:24K金メッキ
  • 転送速度 :最大480Mbps

実際にケーブルを差し替える前に、念のため付属品のケーブルで改めて色々なジャンルの音楽を聴き直して「ハイハイ、こういう感じね」と確認してから、オヤイデのケーブルに差し替えて同じ曲を聴いてみたところ、劇的な変化とまでは行かないが「ん?あれ?あー、そういう感じか」と音の違いを感じとる事が出来た。ただ「高いケーブルなんだから音が良いに決まってる」という、一種のプラシーボ効果のような感覚に陥っている可能性もあるので、ここは慎重に一定の時間を置いて耳を休ませながら数回にわたって比較試聴を繰り返した結果、以下のような変化が確認出来た。

付属品ケーブルからd+ USB classBに変更して感じた音質変化

  1. 重心が少し下がって安定感が増した。
  2. 音場がより広くなった。
  3. 音像がより明瞭になった。
  4. 中低域の音圧が少し上がった。
  5. 高域で不自然に耳に刺さっていた部分が抑えられて聴きやすくなった。

ふぅん、やっぱり思ったとおり、デジタル信号でもUSBケーブル次第で音は変わる。今回オーディオグレードのケーブルに変えた事で、音質は上記のようにプラス方向に変化した。つまり音質改善につながったという事。

やっぱり買って良かったな。

辿り着いたらAKG

デスクトップオーディオのハイレゾ対応という事で、去年の春先にオーディオインターフェースMOTU M2を買った頃からヘッドフォン沼にハマり出し、いわゆる定番のモニターヘッドフォンをいくつか購入したのだが、どれも思うような音ではなく結局既存のSONY MDR-CD900STをメインに据えている今日この頃。

ちなみに購入したヘッドフォンというはオーディオテクニカのATH-M50xとゼンハイザーのHD25で、どれも定番とされるモニターヘッドフォンだが、残念ながら今一つピンと来る物ではなかった。ATH-M50xは全体的に音が低音寄りで、高域が何かと刺激的なCD900STに比べれば落ち着いた雰囲気で最初は好感が持てたのだが、しばらく聴いているうちに音がおとなし過ぎるというか地味な音に感じられて、少なくとも僕の耳には自然な音という風には感じられなかった。HD25はと言えば、思いのほか低音が元気良すぎでバランス的にどうなんだ?と。

一方CD900STはどうかと言うと、最近ダメ押しのエージングを施したのが功を奏したのか、購入当初の変なクセもおさまってまあまあ普通に聴けるようになったので、これからもこれをデフォルトで使って行けばいいやと思っていたのだが、ある時ネットで「AKG(アーカーゲー)のセミオープン型モニターヘッドフォンK240 Studioが価格の割に良いらしい」という記事を見かけ、今まで購入して来たものより安価という事もあって、また物欲の虫が騒ぎ出してサウンドハウスでお買い上げ。せっかく沼から抜け出したというのに、またハマるのか?それとも今回で終わりに出来るのだろうか?

AKG K240 Studio

AKG K240 Studio

ヘッドバンドに大きくAKGの文字

ヘッドバンドに大きくAKGの文字

付属品の6.3mm標準プラグアダプタ

付属品は6.3mm標準プラグアダプタのみ

実は、AKGのヘッドフォンはK712 Proを7年前からメインのオーディオシステムで使っていて、ちなみにヘッドフォンアンプもAKGのK1500だが、音の傾向は大体分かっているので今回の買い物はハッピーエンドになるんじゃないかと期待していた。

AKG K240 Studio & K712 Pro

AKG K240 Studioと兄貴分のK712 Pro

で、結果はどうだったかと言うと

まさに大当たり!

音はフラットだし解像度は高いし音場が広い。高域は繊細でよく伸びるし、中域は出しゃばるでも引っ込むでもなくニュートラルな感じで低域はタイト。大きめなイヤーパッドとソフトな側圧のため今まででベストの着け心地。何なら一日中着けっぱなしでも大丈夫なんじゃないかと思うほどだ。それに、ケーブルが着脱式なのでうっかり椅子のキャスターで轢いて断線しても簡単に交換出来るところもポイント。

着脱式のヘッドフォンケーブル

ヘッドフォンケーブルは着脱式

とにかく、どれをとっても僕が望んでいた通りで、今まで買って来たモニターヘッドフォンに感じていた不満がこれで全部吹っ飛んだ。こんな事もあるんだな。

主な仕様は次の通り。

  • 種別:ダイナミック・セミオープン型
  • ドライバー:30mm XXLトランスデューサー
  • 再生周波数帯域:15〜25,000Hz
  • インピーダンス:55Ω
  • 感度:91dB/mW
  • 最大入力:200mW
  • 重量(ケーブル除く):240g
  • ケーブル:3m ストレート(着脱式)ミニXLR端子-3.5mmミニステレオプラグ
  • 付属品:6.3mm標準ステレオプラグ変換アダプタ

特に、音像の明瞭さと自然な広がりはそれまで買って来たモニターヘッドフォンでは体験出来なかった感覚だ。今までは、各楽器の位置関係や距離感が分かりにくく、歌手とか各楽器の演奏者が間近でひしめき合っているような感じだった。音場の再現性については、モニターの用途にもよるのでこれだけで良し悪しを決めるべきではないと思うが、とにかくこれで僕の「結局ヘッドフォンどれにすればいいの問題」が解決し、また沼にハマらずに済んだのでよかったなと。

Apple純正デバイスの復活

miak 3in1 WAVE ワイヤレス充電スタンド(以下、WAVE充電スタンド)を使い始めて3ヶ月。iPhoneAirPodsは特に問題なく充電出来ていてそれなりに便利ではあるのだが、Apple Watchが一晩中かけてもフル充電にならないのがずっと気になっていた。夕方の5時過ぎに充電を始めても翌朝6時でまだ80%ぐらいにしか充電出来ていない。Apple Watchに付属の磁気充電ケーブルと出力5Wの電源アダプタを使っていた時は、翌朝には確実に満充電になっていたのに。

Apple Watch専用磁気充電ケーブルと5W電源アダプタ

Apple Watch専用磁気充電ケーブルと5W電源アダプタ

机の引き出しにしまい込んでいたこのケーブルと電源アダプタを引っ張り出して来て、改めて残量45%から充電を始めてみたところ、5時間後には100%になっていた。ちなみにWAVE充電スタンドApple Watch充電エリアの最大出力は3Wだが、充電が遅い原因はコレか?

このWAVE充電スタンドiPhoneAirPodsApple Watch全てを同時充電するには20W以上の出力の電源アダプタが必要という事なので、Appleの20W 電源アダプタを付けているのだが、たとえこれを30Wや50Wのものに替えたとしても最大出力が3Wである以上充電効率は変わらないはずだが、ちょうど手元にUGREENの30W PD充電器があるのでダメ元で試してみた。

UGREEN Nexode Mini 30W PD充電器

UGREEN Nexode Mini 30W PD充電器

やり方はこんな感じで。

  1. WAVE充電スタンドApple Watchだけを付ける。
  2. 充電時間は午後5時から翌朝6時までの13時間。
  3. 充電開始時と終了時のバッテリー残量から充電量と1時間あたりの充電効率をチェック。
  4. 同じ方法でApple 20W 電源アダプタの充電効率もチェックして比較する。

結果

UGREEN 30W PD充電器 13時間で44%充電 充電効率3.4%/h

Apple 20W 電源アダプタ 13時間で43%充電 充電効率3.3%/h

充電開始・終了のタイミングが微妙に前後にズレた事もあり数値が揃っていないが、予想した通り違いはない。それにしても充電効率がこれほど低いとは思わなかった。と同時に出力5Wの純正電源アダプタの効率の高さを再認識。こんなショボい結果を見せつけられたらこの充電スタンドを使う気が失せて来るなぁ。こんな事なら純正充電ケーブルに戻した方がよっぽどマシじゃないのか?

そんなわけで、Apple Watchの充電には以前のように純正充電ケーブルと5W電源アダプタに戻す事にした。それと、最近Magic MouseとMagic Trackpadを再び使うようになった事もあり、これらの入力デバイスiPhoneAirPodsの充電には20W 電源アダプタに繋げたUSB-C - Lightningケーブル1本を共有する事で最終解決とした。

Elago W3 Apple Watch用充電スタンド

Elago W3 Apple Watch充電スタンド

WAVE充電スタンドはHARD OFFにでも売りに行くか。

ウネってる充電スタンド

Amazonでmiak 3in1 WAVE ワイヤレス充電スタンドを購入した。

miak 3in1 WAVE ワイヤレス充電スタンド

miak 3in1 WAVE ワイヤレス充電スタンド

まあまあウネってるデザインで、WAVEという製品名はここから来ているのか。自分で言うのも何だが、何かとデザインに凝りたがるApple製品好きにウケそう。ワイヤレス充電スタンドは色々あるが大抵は機械的なデザインなものが多くて、こういうデザインはあまり見ない気がする。カラーはホワイトとブラックの2色展開だが、Macユーザーならやっぱりホワイトでしょ、という事で。ブラックはホコリが目立つし...。MagSafe対応のiPhoneとかQi対応デバイスとか、ワイヤレス充電に対応するデバイスを3台まで同時充電出来て、USBポートから有線充電にも対応。つまり、僕が今使っているiPhone14 ProとAirPods ProとApple Watch Series 3の充電を、これ1台でまかなえるという事だ。

充電スタンド背面

充電スタンド背面。給電用USB-Cポートとデバイス充電用のUSB-Aポート。

それまでは、Apple純正マウスとかトラックパッドを使っていた事もあって、これらの充電をLightningケーブルでやっていた。ベッド脇のコンセントに挿したAnkerのPowerPort 4というUSB-Aの充電器はiPhoneApple Watch用、デスク下のテーブルタップに挿したApple純正20W電源アダプターはマウスとトラックパッドAirPodsで共有という風にして、それはそれでよかったのだが、昨年の後半からロジクールM650 Lという乾電池式ワイヤレスマウスを使い始めた事で純正マウスとトラックパッドを使わなくなり、その頃からiPhoneAirPodsもいつかはワイヤレス充電に変えたいと思っていた。それに、今までiPhoneに設定していた毎朝のアラームを、ベッド脇の小机に設置しているHomePod miniに肩代わりさせた事で、iPhoneApple Watchをその小机に一緒に置いておく必要がなくなり、これらを充電も兼ねてデスク上にまとめて設置した方が、オンデマンド的な意味でも使い勝手が上がるんじゃネ?と考えた。

3in1 WAVE ワイヤレス充電スタンドの仕様は、ざっとこんな感じ。

○対応デバイス

○スペック

  • USB-C 入力:最大18W(9V/2A)
  • ワイヤレス出力:3W/5W/7.5W/10W/15W
  • 合計最大出力:15W
  • サイズ:W184 x D65 x H113mm
  • 重量:196g

○付属品

  • 取扱説明書(保証書入り)
  • 給電用USB-C to Aケーブル(1m)

○各充電エリアとUSBポートの最大出力

○使用上の注意点

  • MagSafe対応iPhone以外のデバイスで使用する場合、マグネットでの固定は不可。
  • 3台同時充電には、20W以上の出力に対応する電源アダプターとUSB-C to Cケーブルが別途必要。
  • 複数デバイスの同時充電時は各デバイスが要求する電力を自動的に分配するが、充電時間が長くなる可能性あり。

複数デバイスの同時充電時は充電時間が長くなる云々...というくだりが今更ながらちょっと気になる。最大出力が15Wだからそうなるんだろうが、それならもっと高出力な仕様にすればよかったのに。そう考えると何だかモヤモヤするなぁ。でも、他のワイヤレス充電器のスペックもいくつか調べたけど、結局どれも似たり寄ったりなんだな。まあ、実際の運用を考えると常に3台同時充電という事はあまりないか。少なくともLightningケーブルを都度抜き差ししていた事を考えれば、まだマシかな?

早速試運転という事でiPhoneApple WatchAirPodsと全部付けて、何も考えずにAnker PowerPort 4に繋げてみたところ、遅々として充電が進まない。「こんなに遅いのかー!」と一瞬ガッカリしたが、よく考えたらPowerPort 4の1ポート当たりの最大出力は12W(5V/2.4A)なので当たり前か。それならApple純正20W電源アダプターで!と思ったら、こちらは差込口がUSB-Cなので付属品の給電用ケーブルが使えない。仕方がないので、昨年泣きながら購入したiPad Proの付属品で普段充電に使っているUSB-Cケーブルでとりあえず試したところ、まあまあ納得出来る充電時間だった。

通電状態の充電スタンド

通電状態の充電スタンド
正面のインジケーターランプはデバイスの充電状態により色が変化する。

このワイヤレス充電スタンドが問題なく動作するのは確認出来たが、USB-Cケーブルを別途購入する必要が出て来た。せっかく充電スタンドがクレジットカードのポイント利用で販売価格より安く入手出来たのに。最初はApple純正でとも考えたが、iPad Proのケーブルとカブるのもどうかと思い、別メーカーにしようとまたAmazonで物色。見た目と価格でUGREENのケーブルをポチる。USB PD対応で最大出力100W(20V/5A)。ナイロンファイバー編み込み式の被覆はメチャメチャ耐久性ありそう。しかもApple純正品より安いし。振り返ってみれば充電スタンドを安く買えた分、そのままケーブル代で飛んだ感じだな。

UGREEN USB-C to Cケーブル

UGREENのUSB-C to Cケーブル。片方の端子だけL字型のタイプにした。

iPhone、AirPods、Apple Watchを同時充電

iPhoneAirPodsApple Watchを同時充電中の図。

スタンドの底面に付いている薄いゴムクッションは、グリップ性がほぼゼロのためiPhoneを脱着する度にスタンド自体がズレて鬱陶しいので、グリップ性を高めるために小さくちぎった「ひっつき虫」を貼って対処した。

底面にひっつき虫

底面にひっつき虫を貼ったところ。
ゴムクッションの上に貼らなかったのは、デスクから剥がす時にゴムクッションまで一緒に剥がれる可能性があるため。

これで、身の回りの小物デジタルガジェットのワイヤレス充電環境への移行は、一応完了した。あと手を入れるとすれば、電源アダプターをもっと高出力のものに替えてみる、とか?

イヤーチップ沼にハマりかける

AirPods Pro(第1世代)を買ったばかりの頃は、S/M/Lと3サイズが付属するイヤーチップのMサイズがジャストフィットで、iPhoneの「イヤーチップ装着状態テスト」も難なくクリア。ノイキャン機能も相まって快適この上なかったのだが、しばらくするとなんだか低音が弱くなると同時に高音が耳障りに聞こえ、音のバランスがおかしくなって来たので装着状態を再チェックしたところ、なんとL/Rの両方ともチップの調整が必要と出た。付属している他のサイズも一応試したのだが、やっぱりダメー。

イヤーチップ装着状態テスト結果

イヤーチップ装着状態テスト結果

どうしてこんな事に?僕の耳穴の形がいつの間にか変わってしまって純正品を受け付けなくなったという事なのか。そんな事ってあるんだろうか。

いずれにせよこのままではダメだという事で別のイヤーチップに替えてみる事にし、最初に買って来たのがCOMPLY(コンプライ)のイヤーチップ。

COMPLY AirPods Pro用イヤーチップ

COMPLY AirPods Pro用イヤーチップ

体熱活性化メモリーフォームとかいう素材で、予めチップの先端を指で潰しておいてから耳穴に挿し込むと、体温で柔らかくなって耳穴に自然にフィットするというもの。これもS/M/Lの3サイズのラインナップで、Mサイズを買ってみたが初めのうちは具合が良かった。音のバランスは改善したし、耳穴によくフィットしているからか多少の事で抜け落ちたりしないので、チップとしては高価な方だが3ペア入っているし、しばらくはこれで楽しめるかと思っていた。ただ、装着状態テストの結果は何回やっても毎回不合格。Mサイズでは完全に密閉出来ていないのかと、Lサイズも買ってみたがこれも不合格。なんでー。それにこのイヤーチップ、使うたびに指でギュウギュウやっているせいか意外に傷むのが早い。最初に買ったMサイズは1年4ヶ月で3ペア全部ボロボロになってしまい、後で買ったLサイズも半年で2個目に突入。3ペア/パックで4,300円程度だが、消耗品だとしてもコスパはそれほど良いと思えないなぁ。もう少し安くて使いたい時にサッとハメられて抜け落ちず遮音性が高くて長持ち、というのはないのかな。

で、次に買ったのがAZLA SednaEarfit Crystal。チップの素材には最高級ドイツ製プレミアムLSR(リキッド・シリコン・ラバー)を採用していて、低刺激性と高耐久性を両立しているんだとか。

AZLA SednaEarfit Crystal

AZLA SednaEarfit Crystal

AZLAのイヤーチップはサイズのバリエーションがSSS/SS/S/MS/M/ML/Lと豊富で、より自分に適したサイズが見つかりそう。とりあえずM/ML/Lサイズの各1ペアセットを買ってみて片端から試したところ、MLサイズが僕の耳には一番フィットして音のバランスもほどよい感じ。

SednaEarfit Crystalのイヤーチップを装着

SednaEarfit Crystalのイヤーチップを装着

それに、こちらの方がCOMPLYより音が明瞭で音場も広く感じる。低音の出方もズンズン響くというよりゴリゴリと押し寄せる感じで好みに合っている。価格も今回買った3サイズ各1ペアのセットが3,000円程度、1サイズ2ペアのセットで2,000円程度なのでコスパ面でも有利。これで問題は解決かと思ったが、装着状態テストの結果は依然として不合格なんだな。

なんだかスッキリしないが、これ以上イヤーチップを替えてもキリがなさそうだし、素材の異なる三つのイヤーチップのテスト結果が同じという事は、イヤーチップがどうのという事ではなくて他に原因があるんだろう。もしかしたらAirPods Proのファームウェアの自動更新がかかってそれが影響しているとか?それとも単なる故障かも。ファームウェア更新はユーザーが任意に操作出来るものではないので、これが原因だとしても対処のしようがないし、故障だとしても保証期間は当に過ぎているので間違いなく有償修理になるだろう。まぁ、ノイキャン機能とか空間オーディオにしても、普段使っている分には特に支障があるわけではないので、この件はこれ以上追求しないでおこう。

このiPadケースは純正品の上を行くのか

2階のベランダから飛び降りる覚悟で購入したiPad Pro 11インチ。当分は買い換えずに大事に大事に使って行きたいので、やっぱりカバーを着ける事にした。

まず、純正品はカラーバリエーションが少なく、好みの色がない上にやたら高いのでパス。結局、iPad Air 4でも使っていた、ESR社のケースを着ける事にして、カラーはグリーンにした。

ESR社 iPad Pro用ケース

ESR社 iPad Pro用ケース

グリーンと言っても、実際はモスグリーンぽい渋めな色味。純正品でもこんな色があれば買ったのに。いや、やっぱり買わなかったな。1万円以上の価格差もあるが、なにより純正品にはない別のメリットがあるから。このESRのケースも、純正品と同じくスリープのON/OFFや、2通りの閲覧スタイルが利用可能だが、あともう一つ、Apple Pencilを保護するカバーが付いていて、このカバーが本来の目的以外にiPad Proを絶妙な角度でコンパクトに支えるのにも一役買っているのだ。

Apple Pencil保護カバー

Apple Pencil保護カバー

保護カバーにもマグネットが仕込まれていて、Apple Pencilを確実にホールド出来るので持ち運ぶ時も安心。また、中央にスリットが開いていて、カバーを閉じていてもApple Pencilが装着されているかどうかが一目で分かるようになっている。このカバーを裏側に折り返し、下の写真のように前面カバーの端と突き合わせる事で、通常の方法より場所を取らない閲覧スタイルに出来る。多少圧力をかけてもコケないので、手書きメモやスケッチなども安定して描き込める。

裏側の様子

裏側の様子

場所をとらない閲覧スタイル

場所をとらない閲覧スタイル

このスタイルなら、Apple Pencilの着脱とかボリュームのボタン操作もやり易いし、占有スペースも小さく出来る。

より小さいスペースで閲覧・描き込みが可能に。

より小さいスペースで閲覧・描き込みが可能に。

ちなみに、通常の閲覧スタイルだとこんな感じ。場所はとるしApple Pencilの着脱やボリュームのボタン操作もやり難い。

通常の閲覧スタイル

通常の閲覧スタイル

純正品より1万円以上も安くてしかも機能的。僕の中では間違いなく今年のベストバイだ。

指がカサついて背中を押される

去る10月25日にAppleからiPadOS 16.1がリリースされた。これにアップグレードする事でiPhoneでは既にお馴染みの「天気」アプリが追加されたり、その他諸々の機能が追加される。また「フリーボード」というホワイトボードアプリが本年中にリリースされるとか。そんな中で、僕が特に注目していた新機能で「ステージマネージャー」というのがあって、これにより複数のアプリウインドウを作業目的に沿ってグループ化し、ワンタップで瞬時に呼び出したり、また別のアプリグループにワンタップで切り替えたりと、今までのSplit ViewやSlide Overより更に一歩進んだマルチタスク環境で利用出来るようになると期待していた。しかし、アップグレードした後で分かったのだが、どうやらこれは僕が使っているiPad Air 4では使えないらしい。iPadOS 16には上げられるのに、ステージマネージャーは使えないだって?

何だそれ。

なんかもう、ガッカリ。最新のiPad Air 5では使えるのに、1世代古いだけでもう仲間ハズレって、ちょっとAppleさん!旧機種ユーザーに冷たすぎやしませんかね?

どうしよう?

だけど、そうかと言ってAir 5に買い替えるのはなんだかシャクだなぁ。それに、今回みたいなバージョンアップのやり方を見ると、ここでAir 5に替えても次のバージョンアップでまた同じような目に会うかも。Air 4に至ってはアップグレード自体不可、なんて事になってやしないか?怖い怖い。

ちょっと待って。

今回のiPadOSのバージョンアップでは、iPad Proは全モデルが対応で、11インチiPad Proは第1世代からステージマネージャーが使えるそうだ。ちなみに12.9インチモデルは第3世代から利用可能らしい。つまり、iPad Proは数世代にわたってOSのバージョンアップと新機能に対応出来る、息の長いモデルという事だ。ひとつの端末を長く使うならAirよりProの方が有利か。価格はAirより高めだが、買い替えの間隔は長くとれるから、長い目で見れば経済的かも。

そうは言っても、昨年の5月にAir 4に買い替えたばかりなのでそう簡単に決心が付かず、1ヶ月近く悶々としていたのだが、最後に背中を押したのは意外な理由で。迷っているうちに季節が移り、手指がカサつき始めてAir 4のTouch IDが認識出来なくなって来た。再設定してもすぐにまた認識しなくなり、その度にパスコードを入力するのが億劫になって来た。こうなったらもう顔認証のFace IDしかないと、iPad Pro 11インチをApple Storeオンラインで購入。

New iPad Pro 11inch 256GB

New iPad Pro 11インチ 256GB

iPad Proの最大の特長は、やはり最新のApple謹製M2チップを搭載している事だろう。どう考えても僕には過剰性能な気がするのだが、いいんだろうか?メインで使っているMacBook Airがまだintel i5プロセッサなのに、いいんだろうか?

iPad Pro 11インチのパッケージ

iPad Pro 11インチのパッケージ

まあそれはともかく、これでそもそもの問題だったステージマネージャーが使えるようになった。アプリウインドウのレイアウトの自由度はもうちょっと欲しい気もするが、とりあえずやりたかった事が出来るようになってシアワセ。

ステージマネージャー

ステージマネージャー

リフレッシュレート120HzのPromotionテクノロジーで画面スクロールはヌルヌルと滑らかに動くし、画面上でApple Pencilのペン先をサラサラ走らせるとその後を描線がピタリと追従するのには、今まで微妙な遅れにモヤモヤしていただけにちょっとした感動さえ覚える。これで手書きメモの書き込みやスケッチがストレスフリーになった。更に、このiPad Proで初めて搭載された「ポイント」機能によって、Apple Pencilのペン先が画面に触れる前にペンの種類が確認出来るようになったので、ペンのつもりで書こうとしたら消しゴムになってて消しちゃった!なんていう凡ミスを防げるようにもなった。iPad Proのサイトに"最大12mm離れたペン先から発せられる電磁信号をスクリーンが検知。M2が即座に信号を解析し、Apple Pencilの位置を3次元で特定します。"とあり、こういうところにも地味にM2チップが効いてるんだな。

M2チップiPad Proに搭載のポイント機能

M2チップiPad Proに搭載のポイント機能。
指先がカサカサなのがお分かりいただけただろうか?

オーディオの仕様も凝っていて、面白いのは本体が縦向きでも音が左右に広がるステレオで聴ける事。これは、iPad Air 4のスピーカーユニットが2個だけなのに対してProは4個構成になっていて、本体の向きに合わせて左右のチャンネルの音を出すユニットが切り替わる仕組みになっているらしい。音質もバランスがよくとれていて聴きやすいし、ドルビーアトモスと空間オーディオに対応しているので、AirPods Proで聴くApple Musicも臨場感が増してより楽しめるようになった♬

今回は何だかすごくいい買い物をした気がする。1ヶ月悩んだ甲斐があった。でも手指がカサついてなかったら、今ごろまだイジイジしてたかも。