冷静と物欲の間で

ガジェット好きな私の静かな生活

指がカサついて背中を押される

去る10月25日にAppleからiPadOS 16.1がリリースされた。これにアップグレードする事でiPhoneでは既にお馴染みの「天気」アプリが追加されたり、その他諸々の機能が追加される。また「フリーボード」というホワイトボードアプリが本年中にリリースされるとか。そんな中で、僕が特に注目していた新機能で「ステージマネージャー」というのがあって、これにより複数のアプリウインドウを作業目的に沿ってグループ化し、ワンタップで瞬時に呼び出したり、また別のアプリグループにワンタップで切り替えたりと、今までのSplit ViewやSlide Overより更に一歩進んだマルチタスク環境で利用出来るようになると期待していた。しかし、アップグレードした後で分かったのだが、どうやらこれは僕が使っているiPad Air 4では使えないらしい。iPadOS 16には上げられるのに、ステージマネージャーは使えないだって?

何だそれ。

なんかもう、ガッカリ。最新のiPad Air 5では使えるのに、1世代古いだけでもう仲間ハズレって、ちょっとAppleさん!旧機種ユーザーに冷たすぎやしませんかね?

どうしよう?

だけど、そうかと言ってAir 5に買い替えるのはなんだかシャクだなぁ。それに、今回みたいなバージョンアップのやり方を見ると、ここでAir 5に替えても次のバージョンアップでまた同じような目に会うかも。Air 4に至ってはアップグレード自体不可、なんて事になってやしないか?怖い怖い。

ちょっと待って。

今回のiPadOSのバージョンアップでは、iPad Proは全モデルが対応で、11インチiPad Proは第1世代からステージマネージャーが使えるそうだ。ちなみに12.9インチモデルは第3世代から利用可能らしい。つまり、iPad Proは数世代にわたってOSのバージョンアップと新機能に対応出来る、息の長いモデルという事だ。ひとつの端末を長く使うならAirよりProの方が有利か。価格はAirより高めだが、買い替えの間隔は長くとれるから、長い目で見れば経済的かも。

そうは言っても、昨年の5月にAir 4に買い替えたばかりなのでそう簡単に決心が付かず、1ヶ月近く悶々としていたのだが、最後に背中を押したのは意外な理由で。迷っているうちに季節が移り、手指がカサつき始めてAir 4のTouch IDが認識出来なくなって来た。再設定してもすぐにまた認識しなくなり、その度にパスコードを入力するのが億劫になって来た。こうなったらもう顔認証のFace IDしかないと、iPad Pro 11インチをApple Storeオンラインで購入。

New iPad Pro 11inch 256GB

New iPad Pro 11インチ 256GB

iPad Proの最大の特長は、やはり最新のApple謹製M2チップを搭載している事だろう。どう考えても僕には過剰性能な気がするのだが、いいんだろうか?メインで使っているMacBook Airがまだintel i5プロセッサなのに、いいんだろうか?

iPad Pro 11インチのパッケージ

iPad Pro 11インチのパッケージ

まあそれはともかく、これでそもそもの問題だったステージマネージャーが使えるようになった。アプリウインドウのレイアウトの自由度はもうちょっと欲しい気もするが、とりあえずやりたかった事が出来るようになってシアワセ。

ステージマネージャー

ステージマネージャー

リフレッシュレート120HzのPromotionテクノロジーで画面スクロールはヌルヌルと滑らかに動くし、画面上でApple Pencilのペン先をサラサラ走らせるとその後を描線がピタリと追従するのには、今まで微妙な遅れにモヤモヤしていただけにちょっとした感動さえ覚える。これで手書きメモの書き込みやスケッチがストレスフリーになった。更に、このiPad Proで初めて搭載された「ポイント」機能によって、Apple Pencilのペン先が画面に触れる前にペンの種類が確認出来るようになったので、ペンのつもりで書こうとしたら消しゴムになってて消しちゃった!なんていう凡ミスを防げるようにもなった。iPad Proのサイトに"最大12mm離れたペン先から発せられる電磁信号をスクリーンが検知。M2が即座に信号を解析し、Apple Pencilの位置を3次元で特定します。"とあり、こういうところにも地味にM2チップが効いてるんだな。

M2チップiPad Proに搭載のポイント機能

M2チップiPad Proに搭載のポイント機能。
指先がカサカサなのがお分かりいただけただろうか?

オーディオの仕様も凝っていて、面白いのは本体が縦向きでも音が左右に広がるステレオで聴ける事。これは、iPad Air 4のスピーカーユニットが2個だけなのに対してProは4個構成になっていて、本体の向きに合わせて左右のチャンネルの音を出すユニットが切り替わる仕組みになっているらしい。音質もバランスがよくとれていて聴きやすいし、ドルビーアトモスと空間オーディオに対応しているので、AirPods Proで聴くApple Musicも臨場感が増してより楽しめるようになった♬

今回は何だかすごくいい買い物をした気がする。1ヶ月悩んだ甲斐があった。でも手指がカサついてなかったら、今ごろまだイジイジしてたかも。